
外側翼突筋のトリガーポイントとは
トリガーポイントとは、筋肉の中にできる硬くなったしこり(過緊張)のことで、
そこが原因となって離れた場所に痛みや不調を引き起こす特徴があります。
外側翼突筋(がいそくよくとつきん)は、顎関節の深いところにある小さな筋肉ですが、トリガーポイントができると、
- 顎関節症の症状
- 副鼻腔炎や鼻炎のような症状
- 耳や口の奥の違和感
など、さまざまな不調につながることがあります。
外側翼突筋ってどんな筋肉?

外側翼突筋は、顎関節を前方に引っ張る役割を持つ筋肉です。
主な働きは次の通りです。
- 口を開ける
- 顎を前に出す
- 顎を左右に動かす
この筋肉がスムーズに働くことで、会話をしたり、食べたりすることができます。

一方で、
- 歌や発声練習
- 管楽器の演奏
- 長時間の会話
などでも酷使されやすく、知らないうちに疲労がたまりやすい筋肉でもあります。
外側翼突筋のトリガーポイントで起こる症状

外側翼突筋にトリガーポイントができると、次のような症状が現れることがあります。
- 顎関節の痛み
- 口を開けるときの違和感
- 副鼻腔炎のような痛み(特に上顎洞炎)
- 鼻の奥の重だるさ
- 耳鳴り
- 口の奥の痛み
また、筋肉の緊張によって、上顎洞(副鼻腔のひとつ)がうっ血し、副鼻腔炎の原因になる場合もあります。
さらに悪化すると、
- 鼻汁の分泌が過剰になる
- 鼻炎のような症状が続く
といった状態につながることもあります。
外側翼突筋のトリガーポイントによる誤解されやすい症状
外側翼突筋の問題は、症状が似ているため、
- 顎関節症
- 副鼻腔炎
- 鼻炎
と誤診されるケースも少なくありません。

また、外側翼突筋が緊張すると、
- 口を開くと「パチパチ」「カクカク」と音がする
といった症状が出ることもあります。
筋肉が強くこわばり、『拘縮(こうしゅく)』を起こすと、
- 顎関節症
- 噛み合わせが悪くなる(咬合不全)
につながることもあります。
咬合不全によって起こる二次的な影響
噛み合わせが乱れると、次のようなトラブルが起こることがあります。
- 舌を噛みやすくなる
- 滑舌が悪くなる
- 発音がしづらくなる
「最近しゃべりにくい」「よく舌を噛む」と感じている場合、顎の深部の筋肉が関係していることもあります。
外側翼突筋のトリガーポイントによる痛みパターン

顎関節部、頬骨(ほほぼね)のあたりに痛みを感じるパターン
外側翼突筋のトリガーポイントを悪化させる要因
外側翼突筋に負担をかけやすい習慣として、次のようなものがあります。
- 歯ぎしり
- 食いしばり
- 爪を噛む癖
- ガムを噛む習慣
- 指しゃぶり
- 頬杖をつく癖
- 管楽器の演奏
- バイオリンの演奏
これらはすべて、顎を前方・左右に使い続ける動作が共通しています。
外側翼突筋のセルフケア方法
外側翼突筋は深い位置にあるため、セルフケアは少し難しめですが、口腔内からのケアが可能です。
マッサージのポイント
- 爪を短く切る
- 清潔な手指で行う
- 痛気持ちいい程度のやさしい圧で行う

口の中から、頬骨の下あたりにある顎関節部を外側に向かって優しくマッサージします。
口腔内はとても傷つきやすいため、強く押したり、爪を立てたりしないよう注意しましょう。
また、左右の外側翼突筋を触り比べてみることでどちらが硬いか・痛みが強いかを確認する目安になります。
まとめ
外側翼突筋のトリガーポイントは、
- 顎関節症
- 副鼻腔炎(特に上顎洞炎)
- 鼻炎のような症状
- 耳鳴りや口の奥の痛み
など、幅広い不調に関係することがあります。
検査では異常が見つからない場合でも、筋肉の緊張が原因になっているケースは少なくありません。
症状が長引いている方や、「なぜ治らないのかわからない不調」で悩んでいる方は、外側翼突筋のトリガーポイントが原因になっている場合もあるという視点を知っておくことが、回復へのヒントになるかもしれません。


