痛みやコリ感などの不調を抱えている筋肉に対してストレッチは最も馴染みのあるケア方法だと思います。
ここではストレッチの重要性や有効性についてまとめいています。
ストレッチの重要性
筋肉を柔らかくする
筋肉を十分にストレッチすることで、筋肉の緊張が和らぎ、筋肉の柔軟性が向上します。
関節の可動域が広がり、運動前などに適切なストレッチをすることでケガの予防になります。
また、運動後にストレッチを行うことで、筋肉の余分な緊張を和らげ、疲労の蓄積を和らげるとされています。
痛みを和らげる
筋肉の中には筋肉に酸素や栄養を与える血管があります。
筋肉が硬くなると筋肉内の血管を圧迫して血流が悪くなります。
血流が悪くなった筋肉内には痛みを起こす物質が停滞します。
そのため、硬くなった筋肉は痛みを生じやすくなります。
ストレッチによって血流を改善すると、痛みを和らげる効果があります。
冷えやむくみを改善する
筋肉が硬くなると手足への血流やリンパ液の流れが悪くなります。
血液は身体の中心から手足に流れる際に、体温も運んでいます。
そのため、血流が悪くなると手足に冷えを生じます。
また、リンパ液は血液からしみ出た水分を回収しています。
そのため、リンパ液の流れが滞ると手足にむくみを生じます。
冷えやむくみを改善するためには、ストレッチによって硬くなった筋肉を柔らかくすることが大切です。
心も体もリラックスする
自律神経には交感神経と副交感神経があります。
簡単に説明すると、交感神経はストレスに抵抗するために身体の『スイッチオン』の状態です。
反対に、副交感神経は身体を休めるための『スイッチオフ』の状態です。
人間は自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスを保つことで健康的に生き生きとした生活を送れています。
仕事のストレスや、不安、緊張などによって肩が凝ったり、腰が痛くなることがあります。
軽いストレッチや適度な運動は身体の筋肉の緊張状態をほぐして、夜寝るときに副交感神経を高め、身体をリラックスさせる効果があります。
ストレッチの有効性
どんなときにストレッチが有効なのか、ストレッチの有効性についてまとめました。
コリ感や痛みなどの不調を感じるとき
痛みやコリ感、身体の硬さなどストレッチをしてみようと思うきっかけがあると思います。
そんな時は不調に感じる部分を何となく身体を伸ばしてみると思います。
ストレッチは不調な部分が広範囲だったり、『何となくこの辺が調子悪い。』と言ったように範囲が不明確な場合に行ってみると良いでしょう。
このようにストレッチは不調な身体の部分を見つけるのに有効です。
身体の硬さを感じる時
筋肉が硬くなっていると、身体にこわばりを感じたり、関節の可動域が狭くなります。
身体のこわばりを感じる程度であればストレッチや軽い運動をしていくうちに改善するかもしれません。
さらに筋肉が硬くなり、関節の可動域が狭くなっている状態の場合は注意が必要です。
急激なストレッチをすると筋肉や腱、関節を痛めてしまうこともあります。
その際は無理のない範囲でゆっくりとストレッチを行い、毎日コツコツと時間をかけて柔らかくしていきましょう。
ウォーミングアップとクールダウンに行う
運動をする前のウォーミングアップと運動後に行うクールダウンにもストレッチは有効です。
運動をする前は筋肉の血流を上げたり、関節の可動域を確認したり、運動中に想定される動きのチェックを兼ねて行います。
また、運動後は筋肉の余分な緊張を和らげたり、ケガにつながりそうなハリ感が無いかなどをチェックしながら行います。
スポーツの現場ではウォーミングアップやクールダウンに十分な時間を確保して、筋肉を柔らかい状態に保つようにしましょう。
運動不足を感じる時
運動不足を感じているときは、身体が普段より重く感じたり、だるさを感じたりします。
急激に運動をすると思わぬケガや痛みにつながることもあります。
そんな時はストレッチをして、身体中の筋肉に刺激を与えてあげましょう。
筋肉は普段、身体を動かすために収縮運動をしています。
この収縮運動は筋肉自体が収縮することで関節を動かすことができます。
ストレッチはこの収縮運動とは逆の『筋肉の伸長』という刺激になります。
ストレッチで運動時、瞬発的に筋肉が伸長される刺激に慣れさせることで、ケガや痛みの予防につながります。
メンタルが落ち込んでいる時
ストレッチや軽い運動によって筋肉に刺激を与えると、メンタル面の不調を改善する効果があります。
全身の筋肉をほぐして、血液の循環が改善されると、体温が上昇します。
体温が上昇すると免疫力を向上させ、ストレスに強い身体を作ります。
また、ストレッチによる筋肉への刺激は、脳内の神経伝達物質を分泌させ、落ち込んだ気分を意欲的にさせたり、睡眠の質を向上させて身体をしっかりと休めたりする働きがあるとされています。
無理せず、気が向いたら少しずつ身体の筋肉をほぐしていきましょう。
ストレッチで痛みや不調を改善しよう!
ストレッチは身体の痛みだけではなく、さまざまな効果が期待できます。
ストレッチの重要性や有効性をチェックしていただき、ご自身の痛みや身体の不調に適したストレッチを毎日コツコツと続けていきましょう。