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質問をいただきました

痛みってそもそも何で起きるの?

痛みは身体の危険を知らせる不快な感覚・情動のことです。
このページでは身体の痛みについて解説していきます。
□痛みという感覚の役割とは
□痛みの原因別分類
□痛みの障害別分類
□痛みの定義を解説します
□痛みを理解して原因を明らかにしよう
ご自身の痛みの原因がわからない場合は近くの医療機関を受診しましょう。こちらの記事をご覧ください。医師や専門家に相談した上で当サイトをご利用ください。
痛みという感覚の役割とは

痛みという感覚は身体に起きた危険を知らせる『警報装置』です。
痛みの伝導路

具体的な例を見ていきましょう

指にトゲが刺さった際に、皮膚にあるセンサー(侵害受容器)が感知し、電気信号として脊髄に伝えます。
脊髄に伝わった電気信号は脳内の視床を経由して大脳皮質まで伝わります。
この時に脳で『痛み』を感じます。
痛みの伝導路はこれ以外にもありますが、いずれにしても身体が何らかの危険にさらされると、身体中にあるセンサーが神経を通じて脳に危険を知らせます。

脳は痛みを感じると危険を回避するために身体を動かしたり、痛いところをさすったり行動を起こします。
このようにして痛みは身体に起きた危険を知らせる『警報装置』として働き、身体を守るための役割を果たしています。
痛みの原因別分類

少し専門的なお話です
痛み(疼痛)を原因別に分類すると以下の3つに分類されます。
侵害受容性疼痛

侵害受容器とは神経の末端にある様々な刺激を感知するセンサーのことです。
傷や火傷、骨折などの外傷により組織損傷が起きると、それを脳に知らせるために様々な物質を出します。
その物質に含まれる『痛み物質』が侵害受容器を刺激し、脳に伝わることで痛みを感じます。
この痛みを侵害受容性疼痛といいます。
神経障害性疼痛

神経障害性疼痛は、神経組織(脳・脊髄・神経)そのものの物理的損傷、機能的変化により生じる痛みをいいます。
脊髄損傷や帯状疱疹後神経痛などが当てはまります。
痛覚変調性疼痛

痛覚変調性疼痛とは侵害受容性疼痛と神経障害性疼痛どちらにも当てはまらない痛みをいいます。
心因性疼痛と呼ばれることもありますが、心(精神的)の問題ではなく、侵害受容器の過敏化、あるいは脳の認知機能の異常と考えられています。
混在性疼痛

慢性化した痛みの場合、これら痛みの種類が絡み合った混合性疼痛となって症状が複雑化、難治化することがあります。
痛みの障害部位別の分類

身体のどこに痛みが起きるかで分類しています
痛みを障害部位別に分類すると大きく分けて2つに分類されます。
体性痛
体性痛は身体の表面への刺激によって生じる痛みです。
機械刺激・熱刺激・化学的刺激に反応します。
機械的刺激
体表が切れたり、刺されたり、つねったりしたことによる刺激により痛みを生じます。
熱刺激
42℃を超える熱による刺激により痛みを感じます。
化学的刺激
炎症や虚血などによるブラジキニン、セロトニン、プロスタグランジンなどの化学物質によって刺激されると痛みを生じます。
内臓痛
内臓痛は内臓への刺激によって生じる痛みです。
内臓は熱刺激には反応しません。
腹膜などの伸張刺激や平滑筋(内臓の筋肉)の痙攣などの機械的刺激によって痛みを生じる反面、管腔臓器を切っても痛みを感じません。
体性痛と内臓痛の分類表
体性痛と内臓痛は異なる痛みの性質を持っています。
分類 | 体性痛 | 内臓痛 |
障害部位 | 皮膚、筋肉、骨、関節などの体性組織 | 食道、胃、小腸、大腸などの管腔臓器 肝臓、腎臓などに被膜をもつ臓器 |
侵害刺激 | 切る、刺す、圧迫などの機械刺激 | 管腔臓器の内圧上昇 臓器被膜の伸張刺激 臓器及び周囲の炎症 |
例 | 体性組織の創傷 筋膜、筋肉の炎症 | ガンの浸潤による通過障害 臓器の腫瘍破裂などの被膜伸張 |
痛み質 | うずく、鋭い、拍動性の痛み 局在が明瞭 体動に伴って悪化する | しめつけられる、圧迫されるような痛み 局在が不明瞭 体動に伴うとも限らない |
痛みの定義を解説します

国際疼痛学会の定義を見ていきましょう
痛みの定義
実際の組織損傷もしくは組織損傷が起こりうる状態に付随する、あるいはそれに似た、感覚かつ情動の不快な体験
(An unpleasant sensory and emotional experience associated with, or resembling that associated with, actual or potential tissue damage.)引用:国際疼痛学会(International Association for the Study of Pain:IASP)
国際疼痛学会は痛みをこのように定義しています。
さらに付記として以下の項目を付け加えています。
・痛みは常に個人的な経験であり、生物学的、心理的、社会的要因によって様々
な程度で影響を受けます。・痛みと侵害受容は異なる現象です。 感覚ニューロンの活動だけから痛みの存
在を推測することはできません。・個人は人生での経験を通じて、痛みの概念を学びます。
・痛みを経験しているという人の訴えは重んじられるべきです。
・痛みは,通常,適応的な役割を果たしますが,その一方で,身体機能や社会的
および心理的な健康に悪影響を及ぼすこともあります。・言葉による表出は、痛みを表すいくつかの行動の1つにすぎません。コミュニ
ケーションが不可能であることは,ヒトあるいはヒト以外の動物が痛みを経験
している可能性を否定するものではありません。引用:国際疼痛学会(International Association for the Study of Pain:IASP)

ほぐす先生の解釈はこうです
ほぐす先生の『痛み』の解釈
実際に身体に損傷がある場合はわかりやすいけど、目に見えない損傷もあります。
だから、脳に伝わる単なる感覚神経の電気信号だけではなく、その人が感じているであろう不快な感覚・感情も含めて『痛み』だよ。
ということだと考えます。
きり傷や骨折など、見た目にも明らかな外傷がある場合は痛みが生じているであろうことは明らかです。
現代では画像診断や神経学的検査、血液検査による炎症物質など数値を見ることで痛みの程度を推測することも可能になっています。
しかし、明らかな外傷が見られず、画像検査や血液検査の数値にも現れないからと言って痛みがないということでもありません。
明らかな外傷のように見た目にはわからない、検査数値や画像でも評価できない痛みの1つが『筋・筋膜のトリガーポイントによる痛み』ではないかと考えています。
筋・筋膜のトリガーポイントによる痛み

トリガーポイントの痛みは侵害受容性疼痛と神経障害性疼痛両方の要素をあわせ持っています。
侵害受容性疼痛の要素
・筋膜、筋肉の損傷や炎症による痛み
・圧迫や伸長刺激、寒冷刺激など外部からの刺激によって悪化する
神経障害性疼痛の要素
・筋硬結が神経を刺激し、関連痛や異常感覚(しびれ感・チクチク感・ビリビリ感)を引き起こす
・長期間痛みが続くと中枢神経感作(刺激に敏感になること)が起こる可能性がある
トリガーポイントの痛みは侵害受容性疼痛と神経障害性疼痛両方の要素をあわせ持つため、痛みの原因特定に至らないケースも多いとされています。
トリガーポイントの特徴についてはこちら
痛みを理解して原因を明らかにしよう
痛みは身体の異常を知らせる警報装置です。
その痛みはあなたにしかわかりません。
ご自身の身体に痛みや不調があるときには近くの医療機関を受診して痛みの原因を特定しましょう。
医療機関や専門家にあなたの痛みを説明するときに、できるだけ具体的に伝えることが大切です。
どこが痛むのか?
何をきっかけに痛むのか?
何をすると痛むのか?
どんな風に痛むのか?
など
そして、主治医や専門家に相談しながら一歩一歩焦らず治療を進めていきましょう。
他人の痛みは完全にはわからないけど、自分自身の痛みの経験と照らし合わせると、他人の痛みを理解することができるということも言えると思います。
あなたの痛みを理解してくれる主治医や専門家と出会えることを願っています。
あなたの痛みの改善に当サイトがお役立ちできれば大変うれしいです。
健康でイキイキとした身体をとり戻しましょう!
