後頭下筋群のトリガーポイントとは

トリガーポイントとは、筋肉の中にできる硬くこわばった部分のことを指します。
この部分が刺激されると、押した場所だけでなく、**離れた部位にまで痛みや違和感が広がる(関連痛)**のが大きな特徴です。
後頭下筋群にトリガーポイントができると、首や後頭部だけでなく、頭痛・目の疲れ・めまい・ふらつきなど、さまざまな不調につながることがあります。
後頭下筋群とは

後頭下筋群(こうとうかきんぐん)は、後頭部の一番奥、頭と首の境目に位置する小さな筋肉の集まりです。
後頭下筋群の働き
後頭下筋群には次のような働きがあります。
- 頚部を伸ばす(頚部伸展)
- 頭部を安定させ、固定する
- 目の動きと頭の動きを連動させる
- 頭の位置や空間情報を感知する『センサー』の役割
さらに重要なのは、後頭下筋群は
- 脳へ血液を送る『椎骨動脈』
- 脳と脊髄を包む『硬膜』
といった組織とつながっているため、後頭下筋群は頭痛の原因になりやすい筋肉とされています。
後頭下筋群のトリガーポイントで起こる症状

後頭下筋群のトリガーポイントが活性化すると、以下のような症状が現れることがあります。
- 後頭部が締めつけられるような頭痛
- 首の奥が詰まったような違和感
- 目の奥の痛み、眼精疲労
- 緊張型頭痛(いわゆる肩こり頭痛)
- 片頭痛の引き金になることもある
- めまい、ふらつき
- 視界がぼやける、チカチカするなどの視覚異常
これらの症状は、脳や目の検査で異常が見つからないケースでも起こるため、原因が分からず長期間悩まれる方も少なくありません。
後頭下筋群のトリガーポイントによる痛みパターン
痛みパターン


後頭部から側頭部にの痛み、首の奥から頭の中へ広がる鈍い痛みパターン
後頭下筋群による痛みは、はっきりと場所を特定しにくいのが特徴です。
後頭下筋群のトリガーポイントを悪化させる要因
後頭下筋群のトリガーポイントは、日常生活のさまざまな要因で悪化します。
姿勢・目の使いすぎ

- 長時間のPC作業
- 顕微鏡を使うなど細かい作業
- スマホをのぞき込む姿勢
睡眠時の問題

- 高すぎる枕、低すぎる枕
- ソファーでの習慣的な睡眠
- 枕に頭を乗せた際の後頭部の圧迫
これにより、睡眠の質が低下することもあります。
外傷

- スポーツ外傷
- 交通事故によるむちうち
これらの頚部外傷をきっかけに、トリガーポイントが形成されることも少なくありません。
視力の問題

- 視力の低下
- 合っていない眼鏡やコンタクト
目を無理に使うことで、後頭下筋群に持続的なストレスがかかります。
冷え
- 頭部の冷え
- 首や肩の冷え
冷えは筋緊張を強め、症状を悪化させます。
後頭下筋群のセルフケア
後頭下筋群のセルフケアで特に大切なのは、『温めること』と『やさしく動かすこと』です。
保温を意識する

- タートルネックの着用
- ホッカイロで首や肩を温める
頚部を冷やさないことが、筋緊張の軽減につながります。
ストレッチ

- 顎(あご)を軽く引く動作
- 首をすくめる動作
これらをゆっくり繰り返すことで、後頭下筋群の緊張が和らぎます。
指圧
後頭部を「痛気持ちいい」強さで指圧
強く押しすぎず、心地よさを目安に行うのがポイントです。
まとめ
後頭下筋群のトリガーポイントは、
- 頭痛(緊張型頭痛・片頭痛)
- 眼精疲労
- めまい・ふらつき
- 睡眠の質の低下
など、さまざまな不調に深く関係しています。
首の奥にある小さな筋肉ですが、目・姿勢・睡眠と密接につながるとても重要な筋肉です。


